2010年11月7日日曜日

「442 日系部隊 アメリカ史上最強の陸軍」プレイベント無事終了いたしました。

 「442 日系部隊 アメリカ史上最強の陸軍」プレイベント、無事終了しました。
 当初の予定では、すずきじゅんち監督にお越し頂きプレトークの予定でしたが、9月29日の自動車事故により、無理が出来ない状態と言う事で、配給・宣伝のフイルムヴォイスプロデューサー、生駒隆始さんに監督の代理でトークをしてもらいました。
 まず、生駒さんから出た話は、なんども聞かれると言うすずき監督の自動車事故について・・・すずき監督は「442」の同窓会が行なわれている会場に向う途中で事故に遭われたそうだ。重傷を負い、ラスベガスの病院にヘリコプターで運ばれたのだと言う。
 その「442の同窓会に向う直前まで生駒さんはすずき監督とメールのやり取りをしていて事故についての知らせはその日の夜に聞いたとの事、すでに東京国際映画祭、日本映画ある視点での上映も決まっていたので、大変なことになったと言う状況に・・・翌日にはすずき監督の婦人、榊原るみさんから直接電話があり婦人とは電話のやりとりが出来たのだと言う。
実は榊原るみさんも、事故の時には同乗していて腕の骨を骨接すると言う怪我をされているが、意識的にはしっかりしているので対応に奔走せざるおえない立場に、監督の方は重傷で、集中治療室に、ただ、事故の後の第一声として榊原さんに話された言葉と言うのが「日本に帰りたい」だったと言う。
 この時点での東京国際映画祭への参加は難しいのではないかと思えたが、ドクターストップがない限りは、恐らくすずき監督は帰国するだろうと判断し、帰国の方向で映画祭等の準備を進めることにしたと生駒さんは語られた。
 すずき監督の驚異的な回復力、集中力のなせる業で帰国、グリーンカーぺットは車椅子でしたが、27日の上映舞台挨拶には立って登壇し挨拶をこなした意気込みには敬服するしかない。
 裏話で、生駒さんからお聞きしたのは、その舞台挨拶時、正面からだと分からないが、真上から見ると頭に大きな傷口があり、その傷口を止めていたホチキスが、やっとはずされたくらいの状況だったと言う。ホチキスで止めると言うのが如何にもアメリカらしい大胆さだとの笑い声がシネりん参加者からもれた。
 さて、この辺で「442」についての話に・・・すずきじゅんいち監督は日活撮影所出進で、どちらかと言うとドラマの人である。
 「442」の前に「東洋宮武が覗いた時代」を昨年公開している。この作品がすずき監督のはじめてのドキュメンタリー作品でもあり、日系人を描いた作品の最初となる。宣伝配給の立場でここ数年、生駒さんはすずき監督の作品にたずさわり、前作と今回の「442」をくらべ2作目の方が素晴らしく応援したい作品に仕上がっていると言う。
 また、前作「東洋宮武・・・」で苦労した点と言うのが日系人についての認識の低さがあり、ご覧になられる年齢層と言うのがシニアの方たちと言う感じの年齢層だったと・・・・確かに、「東洋宮武・・・」の中でも、日系人収容所の話をアメリカの若者にふるシーンがあるが、歴史認識をしている若者と言うのが非常に少なく世代による歴史認識のレベルの低さを感じざるにはいられないとも思った。
 生駒さんは言う、今回の「442」は前作にくらべ認識させると言う点、それ以外でも非常にクオリティーの高い作品で、自動車事故に関しても今となれば非常に宣伝する側からすると宣伝効果も上がり、予想以上のパブリシティーも取れ、占めた!と言うことも、後日、監督に「まさに怪我の功名ですね」と話されたと言う。自動車事故の記事が週刊文春に載り、試写に来る方の数も大分増え、それ以降でもスポーツ紙やテレビで多く取り上げられている。
 すずきじゅんいち監督が渡米して10年、日本人としてアメリカで生活してみて、日系人の方とも関わる時間も出来、そんな中から日系人を題材にした作品を撮ろうと決意したのだとか。
 今作「442」と「東洋宮武」の大きな違いについて、私が思うのは「東洋宮武・・」の場合は当事者が存命ではなく、当時のことを知る方達が語る映画であるのに比べ、「442」は当事者達の証言があからさまに語られる、この事が非常にインパクト大で心に染みると思う。
 生駒さんも言う、人を大量に殺してきて、そのことについて家族にも語らずにいた真実を語るシーンや戦争後遺症に今も悩む姿など、今現在のこの方達の証言を撮らないと、この先、「442」の真実の証言を語る方がいなくなると言う意味では貴重なドキュメンタリー映画だと。
映画に出ている方達は85~90代半ば、ある意味、この先証言を撮るのは難しい・・・最後の証言ではないか! 
 生駒さんの「442」、映画自体の見所として、ネルソン・アカギの証言が一番泣けると、それ以外でも、スティーブ・シミズ・・映画の最初に出てくる人の証言やジョージ・サカトのドイツ人兵士を殺す話などが印象に残る語り部だったと言うことなので、昨日11月13日からのK‘s cinemaにて公開されている本編を公開中に、是非確認してみて下さいませ。
 プロデューサーとして今回は宣伝配給だが、本来は制作プロデューサーである生駒さんからはすずき監督と関わる経緯なども非常に面白く聞けたのですがそれに関しては参加されたみなさんの記憶の中に、来年には日系人3部作、第3弾、諜報・通訳の特別部隊ミリタリー・インテリジェンスサービスを描く作品に着手するとのことで、そちらの完成も待ち遠しい。
 「442 日系部隊 アメリカ史上最強の陸軍」全国でも随時公開となると思います。お近くの劇場で公開される時には是非足を運んでくださいませ。  



 

1 件のコメント:

Chanshizu さんのコメント...

りんりん、そしてしねりんに参加されたみなさま、お疲れ様でした。ああ、私も行きたかった。でも無事にイベントが済んでよかったですね。(^O^) すずき監督にまたお元気なお姿で新作のプレイベント、シネりんでやってもらいましょう!