2010年9月30日木曜日

「七瀬ふたたび」プレイベント無事終了いたしました。

 「七瀬ふたたび」プレイベント無事終了いたしました。
 今回は筒井康隆・作家生活50周年記念作品として10月2日より公開になる映画、「七瀬ふたたび」のプレイベントとして、小中和哉監督にお越し頂き、色々と公開前情報などをお聞きしました。
 二部構成と言う形をとり、前半戦トークを学生時代からの知人、河本隆さんに御願いし、後半戦を私、林が担当すると言う感じで行いました。
 自主制作時代(学生時代も含む)のお話では、その当時から小中兄弟と言えば知る人ぞ知る自主映画コンビで、兄、千昭さんが脚本、弟の和哉さんが監督と言う役割分担で自主映画制作をしていたと言うが、高校時代になると、お兄さん以外で、一つ先輩でもある手塚真監督などと作られる機会が多くなったそうである。
当時PFFを初め色々な映画コンテストがあり、今は存在しないが富士8ミリコンテストに、高校3年生の時、「いつでも夢を」、橋幸夫・吉永さゆりの曲をモチーフにした短編映画を応募してグランプリを受賞し、当時を知る河本さんは、この人は将来映画監督になるなと直感したと言う、審査員が、故・市川昆監督だったと言うからすごい!
 また、大学時代は黒沢清監督の後輩として立教大学の映研に所属していて、当時黒沢清監督はすでにOBであったにも関わらず、学生達よりも大学に通い、8ミリ映画制作をしていたと言う。
黒沢清監督の商業作品「ドレミファ娘の血はさわぐ」では、作品中の絡みのシーンで小中監督が出ているそうだ。
当時の自主制作映画では交代制で、仲間の監督作品に役者として出演していたそうで、自分が監督する時には同様のことを仲間に御願いしていたとか・・・まあ俗に言う内トラである(身内エキストラの略)。
 少し話が前後するが当時手塚真監督の派閥で制作された短編映画「おにぎりころりん」と言う矢野晃子さんの曲をモチーフに映像化したものがあり、小中監督がゴキブリ役で出演していたのだが河本さんの映画体験の中でも観た印象に強く残っているらしい、因みに、その作品は手塚監督の作品集のDVDにも収録されていると言う。
 プロデビュー作と言われている「星空のむこうの国」だけれども、半分自主制作、半分プロとしての作品であるらしく、当時はまだ駆け出し(売込み中?)の、小林弘利さんが脚本で、小中監督が原案、資金集めの為、当時の売れっ子の、新井素子さんにご紹介頂き、コバルト文庫から小説としてノベライズを出版し、資金ぐりをして、それがもとで、小説家・小林利弘さんが誕生した様ですが、現在は脚本家としても多くの作品に携わっていて、有名所ではデスノートのスピンオフ映画「L」や、アニメのエウレカセブンなどの脚本も手がけていて、当時からすごく多才であり、幅の広い話を構成出来たと言う。
 なので小中監督の、完全なプロデビュー作品は、次回作の大島ゆみこさん原作のファンタジー映画「四月怪談」になると言うことの様子 であります。
 そのほかにも、当時の自主制作事情にかんする話で、石井總互監督の話や犬童一心監督などの、そうそうたる自主制作時代の勢いのある話も飛び出したし、ウルトラマン・THE DEFENDER・アストロボーイ鉄腕アトムなどなどの監督作品についても盛りだくさん・・聞いていると時間を大分オーバーしそうな面白い話がつきませんでした。
 さて、この辺で本題の映画「七瀬ふたたび」の話に方向を戻そうと言うことで、バトンが私に回された。
 NHKの少年ドラマシリーズで筒井康隆作品と言えば、「タイムトラベラー(時をかける少女)」と「七瀬ふたたび」が、当時のSF好きには印象大であり、このシリーズを欠かさずに観ていたのも事実で非常に面白かったものだ。
この2作品、実はNHK以外の民放でも映像化はされていて、一番映像化されているのは「時をかける少女」の8回で、次に多いのが「七瀬ふたたび」で、今回の映画化で6回目となる(映画化は始めて)。
 少年ドラマシリーズの後半、小中監督の高校生時代に放映されて観た「七瀬ふたたび」は、多岐川裕美さん主演で、小中監督からすると、主人公の火田七瀬役を演じた中では大人びていてダントツのイメージだと言う。
勿論、七瀬を演じた女優は他にもいるが、ジュブナイルと言う枠で作られた七瀬は少女っぽさが残り、多岐川裕美さんほどのイメージが持てないと言うのが理由で、なるほどなと言う感じでもある。
 それに対してわたしの意見としては、今回の映画で、主人公を務める芦名星さんの七瀬のイメージも七瀬的で、特に「七瀬ふたたび」では、敵と戦うことにもなるので、大人びた雰囲気以外にも凛とした強さがある、そこの部分が七瀬のイメージにあてはまると思う
原作者の筒井康隆さんが言う「芦名星はもっとも七瀬らしい七瀬だ」と言う言葉が良く似合うとも思うのは、そんなところからである。
 そこで、「七瀬ふたたび」の映画化の話と筒井康隆さんの作家生活50周年記念との話をすると、実はこの映画化の話は、筒井さんの50周年として制作されたのではなく、たまたま今年が、50周年記念と言うことなので、その冠を頂いたそうだ。
 そしてここから、話は、「七瀬ふたたび」の脚本家の伊藤和典さんの事に移り、実は伊藤和典さんは13年くらい前にこの脚本(第一項)を書いていて、映画化したいと思っていたそうで、数年前、この映画の話の事で、予算を作ろうとプロデューサーの方が今回の予算の3倍ほどで、強気に考えていたが、予算を集めるのに苦労をし、大変な仕事でもあるので、色々考えた末、今旬の有名女優(色々候補がいた様子)と言う予算的なハードルを、これから旬になるであろう注目の女優で七瀬のイメージに当てはまるとし、数年前よりも進化した技術的な面なども加味して、一昨年あたりから映画化に動き出したと言う。
 余談で出た面白い話として、脚本の伊藤和典さんは知る人ぞ知る、押井守監督との付き合いが長くTVシリーズの「うる星やつら」から劇場版「機動警察パトレイバー」、「甲殻機動隊」まで、二人三脚で仕事を組んでいたのだが、両方とも犬好きで、お二方が仕事をしない様になった経緯が犬の事で大喧嘩して以来、仲たがいしていると言う「エッ?」、てな話も飛び出し、なんともな~なんて思いました。
それくらい、押井監督は現場にも犬を連れてくるくらいの方で、ある意味、犬公方と呼ばれた将軍、徳川綱吉にも通ずるところがあるみたいでした。
 で、話をまた七瀬にもどし、ストーリーのハショリ方やシャッフルと言う構成から、原作を読んで観るのと観ないのでは受け方が違い、原作を知る人が観ると後半の展開には唸るほど、なんと、こう来たかと言う凄い展開に行くのだが、原作を読まずして観た方達はどうなんだろう?、と言う疑問を、小中監督にぶつけてみたところ、小中監督も長い作品ではあり省略する部分とそうでない部分の構成が、どこまで初見の原作を読んでない人達に通ずるかの部分は試写の段階まで気になっていた事は事実らしかったが、初見の方が観ても分かる展開に作れた様子だったとの事で、問題ない作りです。との事だ。
 その他にもニュースとして、中川翔子こと、しょこたんが、この映画の短編、オープニングストーリーを初監督した話で、七瀬の少女時代を描いているそうだが、七瀬のお母さん役には多岐川裕美さんが出ているサプライズトークや、今日明日(イベント当日ですので、9月16日、17日)がその短編の編集作業の日にちとかで・・・お忙しいところお越しくださっていたのです。・・・誰もしょこたん初監督作品としての完成した作品を観ていないなんて言う本上映への色づけ話も聞けました。しょこたんは知る人ぞ知る、筒井康隆ファンでもあるだけに、七瀬の原点、「家族八景」が大好きで、そのファンでもあり、それをモチーフに、幼少の七瀬が持たなければならない心の強さと能力のトラウマをも描いてもいるらしいですね(楽しみ)。
 そしてトークの最後に小中監督に、この作品の見所を聞き、〆ることに!
 小中監督は言う、この作品は最初から敵と戦うところから始まるアクション主体の作品でもあり、サスペンスでもある、しかし、テレパスと言う人の心、人の内面、心象風景などを映像化している作品でもあり、いままでSF・ファンタジー作品を数多く創り上げてきた自分の原点とも言える手法から現在の技術的手法までを映像にしている点が見所とも言えます。とのことだ!その通り心の映像は何種類にも加工され幾つもの情報が一つの画面に映し出されるので、気を引き締めて心象風景をご覧頂きたい。
 「七瀬ふたたび」http://www.7se-themovie.jp/は10月2日より、シネ・リーブル池袋、シアターンN渋谷にて10月9日より、大阪・テアトル梅田ほか、全国順次ロードショー公開されます。
 みなさま、お近くの劇場で公開の際には是非、「七瀬ふたたび」をご鑑賞下さいませ!!

3 件のコメント:

Chanshizu さんのコメント...

りんりん
お疲れ様でした。いろんな話をうかがえたようで、中味の濃い2部構成でしたね。
その調子で来月もよろぴく!
それとアメリカ情報もリキが入って更新中ですよ!コメントよろぴく!

りんりん さんのコメント...

しずちゃん、
次回も宜しく致しますよ。

今回も写真が、撮れていないので、前回同様(前回のもアップしてなけれども)
一緒にアップして、イベントの様子を掲載追加いたしますね。

10・28も濃いイベントに致します。

新宿での初プレイベントです!

Chanshizu さんのコメント...

りんりん
頼もしい♪
写真いっぱい撮ってね!^^