2011年2月5日土曜日

第45回楽生曾シネマDEりんりん・映画「ホームカミング」プレイベント


第45回楽生曾シネマDEりんりん映画「ホームカミング」プレイベント


一年で一番寒い時期とも言われる2月ですが皆様、いかがお過ごしでしょうか?
少しずつ日脚も伸びて、春まで、あとほんの少しで手が届く、そんな時期に シネマDEりんりん恒例イベントの開催がございます。
2月のシネりんは寒い時期だからこそ、人の温もりがどんなに素晴らしいものか、それに気付かせてくれる、笑いと涙たっぷりのほっこり人情喜劇映画、3月12日により公開される「ホームカミング」のプレイベントです。ゲストは、同映画監督、飯島敏宏さんにお越し頂きます。
飯島敏宏監督は、新旧「泣いてたまるか」(渥美清さん/西田敏行さん)や「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」などのSF特撮、そして、名作TVドラマ「金曜日の妻たちへ」のシリーズ、「理想の生活」など数多くのドラマ、映画を手がけた方です。
来月公開される「ホームカミング」は、飯島監督がここ数年経験してきた実話がベースとなっています。社会問題となっている過疎化、高齢化を明るい人間喜劇として仕立て、元気の出る人生再生の映画です。
劇中の脇をかためる方々も非常に魅力的な役者さんが出演されており、撮影裏話は必聴です。
また今までの飯島監督の作品の世界もうかがえる非常に楽しみなトークと懇親会になると思います。みなさまのご参加、心よりお待ちしております。


2011年3月12日(土)ロードショー                  
「ホームカミング」公式HP http://home-coming.jp/
「ホームカミング」のストーリー:
かつて理想の町と謳われ、有名ドラマの舞台にもなったニュータウンがいまでは活気なく昔の姿がうそのように少子高齢化の波に押され、平均年齢68歳の「老人街」と化している。
定年退職を機に、そのことに気づいた主人公が同世代の仲間たちと町おこしを画策する。はてさて町は活気づくのだろうか…?この作品は平成の喜劇王と呼ばれた高田純次さんの映画初主演という記念碑的作品、笑いと涙の人情喜劇です。


詳 細~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
☆日時:平成23年2月24日(木)第4木曜日 
19:00~ 21:30
☆場所:新宿サムライシアターhttp://www.tm-t.net/
東京都新宿区新宿3-17-1 HN27ビル6F 
℡:03-5366-2947
☆会費:3500円(トークイベント+懇親会(飲食込み)
※当日、会費とは別に前売りチケットの販売も予定しております。
宜しくお願いいたします。
☆ゲスト: 飯島 敏宏監督
☆聞き手:林 康弘(楽生曾シネマDEりんりん)
楽生曾・シネマDEりんりんHPhttp://www.cinemaderinrin.com/
☆お問い合わせ&連絡先: 
林康弘 ℡:090-9290-5143
☆締め切り:基本的に当日参加も可能ですがそれ以前に、
定員30人になりました場合は締め切ります。
会場の都合などもありますので、なるべく早目のご連絡をお願い致します。

新年会プラス「yoyochu sexと代々木忠の世界公開中トーク」

第44回楽生曾シネマDEりんりん、新年会プラス、無事終了しました。

 今年最初のシネりんは新年会と、公開中の映画「yoyochu sexと代々木忠の世界」の公開中トークとしまして、監督の石岡正人さんにお越し頂きまして、色々とお話をお伺いしました。
 まず最初に石岡監督にお聞きしたのは、石岡監督と代々木忠監督の関係からです。
石岡監督は6年ほど、代々木監督の助監督を経験し、AVの作品も作られたと言うことで、現場での代々木監督の姿勢などもその時、じかに体験したそうです。
普段は温厚な方ですが、少しでも怒り出すと、怖い面もあり、まあ、元やくざの世界に いたから、不本意な事には容赦しないと言う感じの様子。
 「yoyochu」の映画冒頭は代々木監督の少年時代、小倉時代の話からはじまり、大阪の華道家になるまでの話、そして、やくざの親友に頼まれ、ふたたび小倉へと移り、やくざの世界で組織を動かして抗争した話へと流れて行く。
 そこで、石岡監督にその辺のところで、映画では語られていないお話なども少し踏まえて聞いてみた。
 その当時はストリップの興行などが始まりだした初期のころで、ストリップで働く女性を軟派して探してきたり、剣劇などの劇団でだんだんと人気もなくなり、途方に暮れた女の子をスカウトしたりして興行を行なっていたと言う。
女の子を騙して働かせる人非人の様な ひどいこともしていたと言うが、その辺の詳しい話は、代々木監督の著書や映画を読み解く本として発売されている東良美季著「虚実皮膜」などをご覧頂くと良いと思います。
ただこのころの経験が代々木監督が女性を学ぶ上で非常に勉強になったとも言えるらしい。
 手打ちによりやくざ時代に終止符をうち上京、その時に3人いた愛人も代々木監督と供に上京し、知り合いの所に居候して3人の愛人に食わせてもらうヒモの様な生活をしていたと言う。3人の愛人はストリップで踊り、暇な代々木監督は、コメディアンの方たちと昼間マージャンをしていたりしたと言う。
 そんな中、昔興行の世界にいたと言うことで、踊りの振り付けや色々と手伝うことになり、撮影に来ていたピンク映画の世界にもその当時興味を持ち、ひまなので手伝いがてら、経験を買われ、脚本なども書いたりしていたと言う。
 映画業界と言えば映画五社の伸びも陰りだし、ピンク映画はそんな中でも人が入り儲かると言うところから、日活が、ロマンポルノとしてピンク映画の製作に参入して来たと言う。
当初はポルノロマンと言う名前にしようとしたがロマンポルノで落ち着いたなんて言う裏話もしかり。
 日活は転身したロマンポルノで大成功を収める。
 しかしそれに目を付けたのは警察で、その勢い事態が、わいせつと言うものを世間から無くしてしまいそうだったところから、ロマンポルノの何期目かの制作作品に照準を合わせて日活ロマンポルノ裁判として映画史の中でもまれにみる離面史として語り継がれている裁判に進んでゆく・・・詳しくは映画「yoyochu」や映画史を勉強下さいませ。
 日活ロマンポルノ裁判で唯一、部外者(下請け会社)で訴えられたのが代々木忠監督で、下請け会社の制作が罪をかぶると言うのはある意味生贄にされたのと同じらしく、いきなり副社長の役職を会社から受け渡され被告となり、この裁判で無罪判決を受ける80年まで戦わなければならなかったと言う。
 では、代々木監督がピンクからAVに移るのは、その辺の所が大きいのかと思いきや、それ以外でも日活がピンク市場を維持するために、ライバルである下請けいじめが行なわれ、お金の不払い、女優の出演キャンセルとひどいいじめに会いながらも、代々木監督のピンク映画(手法として、当時ビデオで撮りキネコでフイルム上映した)からは愛染京子さんが出てきてヒットし、そのビデオ手法でしか出来ない長回し「ザ・オナニー」などのピンク映画であるのにドキュメンタリーと言う、今までに誰も見たことのない影像が飛び出し、大ヒットを記録する。
恐らく代々木監督は日本で始めてビデオカメラを使いこなした人であり、AVを創り出した人でもあるとの事。
 また、ビデオデッキの普及に大きく貢献したのは、実はAVで、大手電気メーカーの小売店が、ビデオデッキを買うと、もれなく1本アダルトビデオが付いてくると謳い、普及に拍車をかけたと言う。
この戦略に乗らず正攻法で攻めたソニーのβがVHSに負けたと言う都市伝説は、ここから生まれたらしい。
 まあ、こうしてピンク映画の世界は80年代を境に衰退して、アダルトビデオが主流になり変わる。巷ではレンタルビデオのショップが過当競争を繰り広げ、現在に至っている訳である。
 石岡監督に代々木監督の作品世界の凄さについても聞いてみた。
  代々木監督のAVの凄いところは、単なる抜きの映像ではなく、長回しを早送りせずに固唾を呑んで見せてしまう表現方法にある。
 また、チャネリングや多重人格の様なAⅤとしてありえなさそうなシチュエーションでの作品も多く、実験的に行き過ぎると、引かれるが、その作品を引かれたままにせず観客側の世界に戻り、エンターテインメントとして送り続けているところが唯一無二の映像作家であるとも言えるそうだ。
 一時期、そんな作品が多く代々木監督は宗教の世界へ行くのではないかと言う噂まで流れたくらいである。 そんな話を聞きながら、わたしが思った一番の凄さは、72歳で現役のAV監督でありコンスタントに作品をリリースしていると言う事実と、実はもう10年以上も前からつづいているシリーズがあると言う事だ。「ザ・面接」と言うシリーズは初期のころ見て面白いと思い何作品かは見てきたが、いまだに続き、通産で120タイトル以上のリリースを続けていると言うことだ。
これは本当に凄いし、そこまで人気が保てる作品は今後登場しないのかもしれないと思う。
 他にも色々と「yoyochu」のお話を伺いましたが、まあ、ライブでのトークとして楽しんで頂いた方達の受け取り方は人それぞれ、文章ではこの辺の面白さを生かせませんです。はい。
 映画「YOYOCHU sexと代々木忠の世界」、銀座シネパトスと渋谷アップリンクファクトリーxにて絶賛公開中ですので、みなさん是非足を運んで下さいませ。
・・・・・地方の方も公開される祭には是非足を運んで下さいませ。