2010年7月8日木曜日

第39回楽生曾シネマDEりんりん「あぜみちジャンピンッ!」公開にむけて!


第39回楽生曾シネマDEりんりん
「あぜみちジャンピンッ!」公開に向けて!
 今年4月にロサンゼルスで行なわれたジャパンフィルムフェスティバル2010コンペティション部門で優秀作品として上映され話題に!
 さらにジャカルタで開催されたインドネシア映画祭、kids Ffestでも上映され!満員御礼となるなど、国内よりも先に海外で評価を得ている映画
「あぜみちジャンピンッ!」http://www.aze-michi.com/ 
 今年9月には第15回長岡アジア映画祭でも招待上映されることが決まりました。
完成から2年の月日が流れてはいるものの、着実にその公開に向けて動き出しています。
 昨年ゲストにお越し下さいました五藤利弘監督の作品「モノクロームの少女」(昨年劇場公開・今年6月にDVDがセル&レンタルに)なども公開に至るまでは地道な努力が成果として実を結んだ一例ではないでしょうか!?
 作品は完成したが宣伝費(PA)がなく、なかなか公開まで漕ぎ付かない素晴らしい映画は以外に多くあります。 
 今回のシネマDEりんりんは、そんな傑作映画「あぜみちジャンピンッ!」の監督、 西川文恵さんをゲストに、これまでの経緯など、公開に向けての意気込みを、予告編上映を交えて伺ってみたいと思います。 
 試みとしては初となる企画、隠れた傑作の劇場公開を皆で応援してみましょう!
---あぜみちジャンピンッ!ストーリー ----------------
ある地方都市に暮らす聾(ろう)者の女子中学生・優紀は、聴者のダンスチーム
【Jumping girls】に加わる。 
そのチームのキャプテンである麗奈と優紀は言葉を交わせないながらも、良きライバルとなり、
夏のダンス大会を目指す。 
しかし、大会を目前に麗奈は足をケガしてしまう。
その麗奈のパートを代わりに踊るダンサーに選ばれたのは、なんと新人の優紀だった。
チームメイトの少女たちは、それを面白く思わず、優紀をいじめてしまうのだが・・・。
思春期の少女らしい繊細な心を描く、青春ハートフルストーリー。
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 勿論今回も西川監督を囲んで、「あぜみちジャンピンッ!」の今後の動向なども踏まえて励ます意味も兼ねた懇親会をご用意しております。
 是非、公開に向けてがんばッて頂きたい!!みなさまのご参加お待ちしております。
では詳細は以下に~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

☆日時:平成22年7月22日(木)19:00~ 22:00

☆場所:交流サロンSHU http://www.shu-yu.net/ 

東京都港区西新橋2-13-6ミタニビル3F ℡:03-3504-2387

☆会費:3500円(トークイベント+懇親会の飲食込みです!)

☆ゲスト:西川 文恵監督          

☆聞き手:林 康弘(楽生曾シネマDEりんりん)      

楽生曾・シネマDEりんりんHP

☆お問い合わせ&連絡先         

林康弘 ℡:090-9290-5143  


☆締め切り:基本、当日参加も可能ですが、会場の都合などもありますので、なるべく、7月20日(火)ころまでにご連絡下さいませ!みなさまのご参加お待ちしております!!

2010年7月1日木曜日

「ビューティフルアイランズ」プレイベント終了

「ビューティフルアイランズ」プレトーク開始。写真左、(海南友子監督)、そして右(林)。


何故、ツバル、ベネチア、シシマレフの3つの島を題材にしたかを語る、南海友子監督



質問を投げかける司会進行の林、水位の上昇についてのリアクションが自ずと手に現れる


トークを聞く参加者のみなさんです。撮影に関する裏話や人々の暮らしに関するお話が非常に面白い



海南監督に質問しながらの懇親会飲食風景、乾杯以降の流れもアッと言う間に過ぎました。



 「ビューティフルアイランズ」プレイベント無事終了しました。 
 公開が7月10日からと言う事で、かなりお忙しい様子で、海南友子監督ご登場。
 24日の9時20分の新幹線で大阪に向うと言うお話でしたので、従来よりも急ぎながらの進行となりました。 
 まず、最初に是枝監督のドキュメンタリー作品に参加したことと、NHK時代の事に ふれてお話頂きました。 
 是枝監督とは師弟関係と言うのではなく友人関係と言う方が当てはまる様子で、是枝監督のドキュメンタリー作品に参加した経緯は、海外にただでいける方法と言うの色々調べた中にそのドキュメンタリーの話があり、受かったのが最初、現在は映画についての良き相談相手として色々とお話したりしているそうだ。 
 また、NHKに入社したのは、実は新聞記者に憧れていたが、社会的なテーマと映像を組み合わせる世界がドキュメンタリー映像の世界にあると言うのを知り、環境問題などを考える仕事につきたいと就活して採用されたのが、たまたまNHKだったので、と言うことをお話くださいました。 
 NHKではディレクターとして7年間ドキュメンタリーの仕事をして、NHKスペシャルやクローズアップ現代などで番組を作り、その時に気候変動などの環境問題を扱う礎を築いたのだと言う。 
 なので、前2作品の戦争を扱った映画「マルディエム彼女の人生におきた事」と「にがい涙の大地から」は、逆に海南監督のNHK時代を知る人から言わせると、えっ何で?と思われるほど、テーマとしては以外に思う人もいる作品だとも話されました。
 また、氷河トレッキングの取材でパタゴニアを訪れた時に、いままで足元にあった素晴らしい景色が、跡形もなく崩れ去り気候変動の恐怖感におそわれたのと同時に、たまたま南米の地域だが、もしかすると、自分の住んでいる所にもいきなりそういうことがおこり得るのかもしれないと言う思いにも襲われたと言う。
 気候変動に揺れる3つの島、ツバル、ベネチア、シシマレフ、この3つの島を題材にしようとしたのは、実は最初、ツバルだけでも素晴らしい映像が撮れていたのだけれども、知名度と言う点において、日本では、世界で最初に沈む島として知られていたが、海外では、あまり知られていない事実もあり、世界の大半の人に南太平洋の小さな島があろうがなかろうが、どうでも良いと思われるのも嫌だし、考えて欲しく大陸を分けて、島と言うキーワードで、べネチアとシシマレフを加えて映像作品にしたそうです。
 島のそれぞれは、暖かい島、華やかな島、寒い島と言う感じの彩りでもある様子。 
 ツバルは南太平洋に浮かぶ珊瑚礁質の島、海抜が1、5メートル、一番高いところでも5メートル位しかない。そんな島の日常と楽園の様な景色がとても美しい。 
 ベネチアはイタリアの文化的な町で、世界遺産でもある。昔から高潮の被害はあったものの、ここ数年、特に1990年代に入ると高潮(アクア・アルタ)の被害が多くなり建物などの塩害が進んでいる事も事実で、13世紀かある建物は建て替えることの出来ない観光都市でもある。
 シシマレフはアラスカに位置しているアメリカの国土である。この島は、永久凍土が溶けてしまい、島に住む事が出来なくなって来ている、狩猟を主に暮らす人も多い島で、アメリカの国になる以前は狩猟が全てと言う所だったと言う。危険な時期、11月12月に嵐がくると浸食が激しい、その為、住民投票である事を決めた、今現在一番深刻ともいえる島である。 
 この「ビューティフルアイランズ」はそれぞれ3つの島の今現在を記録した映画であるが、2時間あまりの世界旅行を体験してもらえる様な、言うなれば押し付けがましくない映像的な演出がほどこされた映画とも言える。 「音楽もなければナレーションもない。観る人それぞれが何を感じてくれるのかを問いかける、心で見る映画でもある。
 なぜそのような作りにしたのかについて、海南友子監督は、環境問題に真摯に取り組む人達が、なぜ取り組む事を真剣に考えたか、それは、気持ち、心が揺れ動かされたからだと言う。 観る人の心に問いかけることが、この映画の最大の見所ではないでしょうか!
 数年後、もしくは10年後20年後に、「ビューティフルアイランズ」を観た時に自分がどう思うかも今現在の実情を踏まえて考えてしまう作品でもあります。 
 また、イベント当日はTVと映画のドキュメンタリーの違いなども海南監督から聞ける機会でもありました。
恵比寿ガーデンシネマにて7月10日(土)より公開されます。東京近県の方はこの機会に是非足を運んで下さいませ。全国でも順次公開されると思いますので、お近くの劇場で上映される時は是非ご鑑賞を!